こんにちは!
2020年4月に新卒として入社した小林です。
今年は新型コロナウイルスの影響で入社式が無くなり、研修はほとんどオンラインでの研修となり、新入社員、そして研修を用意する講師陣にとって怒涛の2ヶ月間でした。
また、 2020年の新入社員は計29名が入社し、例年に比べ大人数であったため研修準備も二重、三重に大変だったのではと思います。
2020/04/01 松本社長のメッセージを新入社員29名で視聴しています
松本社長の新入社員へのメッセージを視聴した4月1日を境に、研修がオンラインに移行しました。新入社員全員分のポケットWi-Fiを用意済みであるなど、オンラインへの対応の速さに驚いた記憶があります。
オンライン研修が決まった当時は、大学生気分である自分をオフィスで鍛え上げて欲しかったので、複雑な心境でした(もちろん、素晴らしい判断だと思います)。
しかし、その不安も忘れるような密度の濃い研修を受けることができました。
これから、今年行ったオンライン研修についてご紹介します。
ALBERTに興味がある方、あるいはオンライン研修について気になる方はぜひ読んでいただけると幸いです。
インターンで深層学習や強化学習を実装することはありましたが、どちらかといえば理論寄りの研究室で、あまりPythonや、Rが書けるというわけではありませんでした。Kaggleなどのコンペも参加したことはなく、今回の研修で初めて大規模データを扱ったというわけです。
私のように大規模データを扱ったことがなくても、研修でSQLの基礎から機械学習モデルの動かし方までしっかり教えていただいたので、あまり詰まらず研修についていくことができました。
2020年度の新卒研修内容
簡単な機械学習モデルから、深層学習モデルまで様々な手法を扱う研修となっており、実案件形式では各々が考えたモデルでデータ分析の成果報告を行いました。
また、クライアント対応演習を除く全ての研修はオンライン上で行いました。
オンライン研修では、Web会議アプリケーションを用いて、資料や実際のコードを共有しながら研修を進めました。また、Slack上に演習ごとの専用チャンネルが設けられており、わからないことがあればすぐに書き込んで聞ける環境が整備されていました。こうしたテキスト形式のコミュニケーションをうまく利用することで、オンライン研修をスムーズに行えていたと思います。![]()
小林(筆者)の在宅デスクの様子 モニターがあって助かりました
研修の前半フェーズである座学、ハンズオンに関しては2018年の新卒研修記事に詳しく、後半フェーズである実案件形式の分析演習に関しては2019年の新卒研修記事に詳しく書かれております。
ぜひこちらもご一読ください。
今回の記事では、2020年度より導入された、実案件形式のクライアント対応演習について詳しく書きます。
本演習は新入社員メンバー4,5名でのグループ演習だったのですが、
演習期間が4日間と非常にタイトなスケジュールかつ、オンライン研修の影響で同期と十分にコミュニケーションを取れていなかったので、本当にアサインされたプロジェクトのような緊張感がありました。 クライアント対応演習では、
また、クライアント対応演習は提案フェーズと分析フェーズに分かれており、具体的な内容を下の表にまとめました。
クライアント対応演習の内容
では、具体的にそれぞれのフェーズの内容について振り返っていきます。
ここからプロジェクトを受注するため、ドメインについて調べることや、メーカーに対するヒアリングを通じてクライアントに訴求する提案内容を練り上げていきます。
クライアントが実際に作業のどの過程でAIを導入しようとしているのかや、作業の具体的なコストを知ることができたため、ドメインついて調べ上げることは提案フェーズにおいて非常に役に立ちました。
また、こちらがより具体的にAIシステム導入プロジェクトの全体象を把握し始めると、クライアント側も追加でこういったことをして欲しい、この作業へAIを入れたらどうなるのか、など追加の要望や疑問点が増えていきます。
提案フェーズでは、こうしたクライアントの要望の変更に応じて、提案内容を練り上げていくことを学びました。
Pythonを用いて受領したデータを確認し、使えそうな特徴量を探しながらモデルを作成していきます。
私のグループでは、解釈性を持たせるために決定木系のモデルを作成しましたが、提案フェーズで提出した提案書の内容と比べてモデルの精度が足りず、このままではクライアントを満足させられないと悩む時間が続きました。
しかしその後、我々の分析の現状を適切にお伝えしながらMTGやメールを重ねることで、クライアントから追加のデータをいただくことができました。
こうして引き出した追加データを用いたモデルは、提案書で想定していた精度よりも高くなり、クライアントに満足していただける結果に繋がりました。
分析フェーズでは、クライアントから受領したデータを確認しながら、限られた時間の中で成果を出していくことの難しさを学びました。
他のグループでもやはり決定木系のモデル(ランダムフォレスト、GBDT等)が多かった印象です。個人的には受領したデータの分布がそれぞれ異なっていたので、ガウス混合分布を用いたモデルを検討すれば面白そうでした。
また、どのグループも総じて発表スキル、分析スキル共に高く、同期の優秀さを感じました。それでいて悪い意味のプライドの高さなどはなく、考え方や技術に対してピュアな印象があります。
クライアント対応演習を通じて学んだことは様々ありますが、印象に残っているのは、AIを用いたプロジェクトには確実性がないため、適切に現状をお伝えしながら、クライアントと足並みを揃えてプロジェクトを進める必要があるということです。
これは、AIを用いる企業である我々にとって全てのプロジェクトに関わってくるので、肝に命じる必要があります。
オンライン研修中の2ヶ月間、同期全員が孤独な戦いをしていたはずです。
メールやSlack上のやりとりも可能ではありますが、一度も顔を合わせないと距離感、空気感が掴めず難しい印象を受けました。
もし今後オンライン研修を行うことがあるなら、メンターの方から新卒社員をグループ分けして積極的にコミュニケーションを取らせようとするなどの取り組みがあっても良いかもしれません。
また、時間は大体30分~60分あたりで、参加した時間は業務時間として扱うという嬉しい制度があったりします。
これらのイベントは普段と変わらずオンラインで開催されており、各自視聴しながら作業をするといったことが可能でした。
直近の案件共有会では、厚生労働省のクラスター対策班での取り組みに関する話があり、画面に食らいつきながら見ていた方も多いはずです。
ALBERTのクラスター対策班におけるデータ分析支援については、各メディアから記事が出ているので、こちらもぜひご覧ください。
社員同士が出入り自由かつコメントも自由となっており、ALBERTの社風がオンライン座談会にも現れていたと思います。
この記事を書いている小林が記念すべき第1回のメンバーに選ばれ、新入社員2名+先輩社員2名の計4名で在宅勤務における工夫や趣味についてのフリートーク、コロナ後がどうなっていくのかなどのテーマで話し合いました。
オンライン座談会を楽しむ社員
ALBERTに入社して驚いたことは、オンラインでもできることや新しい取り組みをスピード感をもってアクションできていることです。今後は自分も一緒に新しい取り組みをどんどんと推し進めていきたいです。
また、実案件においてもオンライン化が進み、重要情報などを扱う際のセキュリティ問題への対策は必要不可欠ですが、プロジェクトを在宅で行うことも可能になってきています。
しかし、個人的には、オフラインにおけるコミュニケーションのためのオフィスは必要だと思います。
今回の新型コロナウイルスの影響によって、改めてオフィスの使い方や在宅における社内制度等を考えるきっかけにもなったのではないでしょうか。
オンライン研修上の課題はありましたが、2ヶ月間様々な演習を行い、データサイエンティストとしての基礎力を身に付けることができました。
また、今後は在宅とオフィスを両方活用していくような新しい時代になっていくと予想されますが、1つ1つのコミュニケーションを大切にすることで、スムーズな人間関係を構築し、業務に取り組んでいきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ALBERTでは積極的に新卒採用を行っています。
ALBERTに興味のある方、データサイエンティストに興味のある方は気兼ねなくお問い合わせください!
2020年4月に新卒として入社した小林です。
今年は新型コロナウイルスの影響で入社式が無くなり、研修はほとんどオンラインでの研修となり、新入社員、そして研修を用意する講師陣にとって怒涛の2ヶ月間でした。
また、 2020年の新入社員は計29名が入社し、例年に比べ大人数であったため研修準備も二重、三重に大変だったのではと思います。

オンライン研修が決まった当時は、大学生気分である自分をオフィスで鍛え上げて欲しかったので、複雑な心境でした(もちろん、素晴らしい判断だと思います)。
しかし、その不安も忘れるような密度の濃い研修を受けることができました。
これから、今年行ったオンライン研修についてご紹介します。
ALBERTに興味がある方、あるいはオンライン研修について気になる方はぜひ読んでいただけると幸いです。
自己紹介
大学院時代は主にクラスタリングについて研究しており、M1ではクラスタリングの妥当性基準について、M2からはテーマが変わりガウス過程を用いた研究をしていました。インターンで深層学習や強化学習を実装することはありましたが、どちらかといえば理論寄りの研究室で、あまりPythonや、Rが書けるというわけではありませんでした。Kaggleなどのコンペも参加したことはなく、今回の研修で初めて大規模データを扱ったというわけです。
私のように大規模データを扱ったことがなくても、研修でSQLの基礎から機械学習モデルの動かし方までしっかり教えていただいたので、あまり詰まらず研修についていくことができました。
研修内容
研修は座学、ハンズオン形式の前半フェーズ、実案件形式の後半フェーズに分かれています。具体的な内容を下の表にまとめました。
また、クライアント対応演習を除く全ての研修はオンライン上で行いました。
オンライン研修では、Web会議アプリケーションを用いて、資料や実際のコードを共有しながら研修を進めました。また、Slack上に演習ごとの専用チャンネルが設けられており、わからないことがあればすぐに書き込んで聞ける環境が整備されていました。こうしたテキスト形式のコミュニケーションをうまく利用することで、オンライン研修をスムーズに行えていたと思います。

ぜひこちらもご一読ください。
今回の記事では、2020年度より導入された、実案件形式のクライアント対応演習について詳しく書きます。
クライアント対応演習
2020年度より導入されたクライアント対応演習は、実際のデータ分析ビジネスを踏襲し、先輩社員が顧客役となり、商談や報告会をロールプレイ形式で実施しました。本演習は新入社員メンバー4,5名でのグループ演習だったのですが、
演習期間が4日間と非常にタイトなスケジュールかつ、オンライン研修の影響で同期と十分にコミュニケーションを取れていなかったので、本当にアサインされたプロジェクトのような緊張感がありました。 クライアント対応演習では、
- 外乱の多いノイジーな環境に慣れる
- 明確に課題化されていない問題との向き合い方を学ぶ
- クライアント折衝を擬似体験する
また、クライアント対応演習は提案フェーズと分析フェーズに分かれており、具体的な内容を下の表にまとめました。

1-2日目:提案フェーズ
提案フェーズではまず、メーカーからAIシステム導入を検討しているという問い合わせを受けた設定で演習がスタートしました。ここからプロジェクトを受注するため、ドメインについて調べることや、メーカーに対するヒアリングを通じてクライアントに訴求する提案内容を練り上げていきます。
クライアントが実際に作業のどの過程でAIを導入しようとしているのかや、作業の具体的なコストを知ることができたため、ドメインついて調べ上げることは提案フェーズにおいて非常に役に立ちました。
また、こちらがより具体的にAIシステム導入プロジェクトの全体象を把握し始めると、クライアント側も追加でこういったことをして欲しい、この作業へAIを入れたらどうなるのか、など追加の要望や疑問点が増えていきます。
提案フェーズでは、こうしたクライアントの要望の変更に応じて、提案内容を練り上げていくことを学びました。
3-4日目:分析フェーズ
分析フェーズでは、実際にAIを導入したらどれくらいの効率化が見込めるかを検証する、いわゆるPoC(Proof of Concept)を目的にデータ分析を行いました。Pythonを用いて受領したデータを確認し、使えそうな特徴量を探しながらモデルを作成していきます。
私のグループでは、解釈性を持たせるために決定木系のモデルを作成しましたが、提案フェーズで提出した提案書の内容と比べてモデルの精度が足りず、このままではクライアントを満足させられないと悩む時間が続きました。
しかしその後、我々の分析の現状を適切にお伝えしながらMTGやメールを重ねることで、クライアントから追加のデータをいただくことができました。
こうして引き出した追加データを用いたモデルは、提案書で想定していた精度よりも高くなり、クライアントに満足していただける結果に繋がりました。
分析フェーズでは、クライアントから受領したデータを確認しながら、限られた時間の中で成果を出していくことの難しさを学びました。
他のグループでもやはり決定木系のモデル(ランダムフォレスト、GBDT等)が多かった印象です。個人的には受領したデータの分布がそれぞれ異なっていたので、ガウス混合分布を用いたモデルを検討すれば面白そうでした。
また、どのグループも総じて発表スキル、分析スキル共に高く、同期の優秀さを感じました。それでいて悪い意味のプライドの高さなどはなく、考え方や技術に対してピュアな印象があります。
クライアント対応演習を通じて学んだことは様々ありますが、印象に残っているのは、AIを用いたプロジェクトには確実性がないため、適切に現状をお伝えしながら、クライアントと足並みを揃えてプロジェクトを進める必要があるということです。
これは、AIを用いる企業である我々にとって全てのプロジェクトに関わってくるので、肝に命じる必要があります。
オンライン研修の感想
やはり、オフラインでのコミュニケーションは必要だと思いました。オンライン研修中の2ヶ月間、同期全員が孤独な戦いをしていたはずです。
メールやSlack上のやりとりも可能ではありますが、一度も顔を合わせないと距離感、空気感が掴めず難しい印象を受けました。
もし今後オンライン研修を行うことがあるなら、メンターの方から新卒社員をグループ分けして積極的にコミュニケーションを取らせようとするなどの取り組みがあっても良いかもしれません。
研修外のオンラインにおける取り組みについて
ここから研修とは別に、会社内の取り組みで印象に残った、オンラインにおける「勉強会」、「案件共有会」、そして「オンライン座談会」についてのご紹介です。 ALBERTでは、論文を紹介したり、実務に使えるTipsを共有したりする「勉強会」、過去行った案件を共有する「案件共有会」というものがあります。また、時間は大体30分~60分あたりで、参加した時間は業務時間として扱うという嬉しい制度があったりします。
これらのイベントは普段と変わらずオンラインで開催されており、各自視聴しながら作業をするといったことが可能でした。
直近の案件共有会では、厚生労働省のクラスター対策班での取り組みに関する話があり、画面に食らいつきながら見ていた方も多いはずです。
ALBERTのクラスター対策班におけるデータ分析支援については、各メディアから記事が出ているので、こちらもぜひご覧ください。
Forbes Japan:また、「オンライン座談会」は6月から始まった新しい取り組みで、在宅勤務下では獲得しづらい、社員同士の縦の繋がり、横の繋がりを作るために開催されました。
民間のデータサイエンティストが見た「驚きの内幕」、厚労省のコロナ分析
コロナ後も「絶対にデータ分析はやめてはいけない!」 初動の悔い、第二波の教訓に
社員同士が出入り自由かつコメントも自由となっており、ALBERTの社風がオンライン座談会にも現れていたと思います。
この記事を書いている小林が記念すべき第1回のメンバーに選ばれ、新入社員2名+先輩社員2名の計4名で在宅勤務における工夫や趣味についてのフリートーク、コロナ後がどうなっていくのかなどのテーマで話し合いました。

また、実案件においてもオンライン化が進み、重要情報などを扱う際のセキュリティ問題への対策は必要不可欠ですが、プロジェクトを在宅で行うことも可能になってきています。
しかし、個人的には、オフラインにおけるコミュニケーションのためのオフィスは必要だと思います。
今回の新型コロナウイルスの影響によって、改めてオフィスの使い方や在宅における社内制度等を考えるきっかけにもなったのではないでしょうか。
まとめ
今年は新型コロナウイルスの影響でオンライン研修となり、新入社員、そして研修を用意する講師陣にとって怒涛の2ヶ月間でした。オンライン研修上の課題はありましたが、2ヶ月間様々な演習を行い、データサイエンティストとしての基礎力を身に付けることができました。
また、今後は在宅とオフィスを両方活用していくような新しい時代になっていくと予想されますが、1つ1つのコミュニケーションを大切にすることで、スムーズな人間関係を構築し、業務に取り組んでいきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ALBERTでは積極的に新卒採用を行っています。
ALBERTに興味のある方、データサイエンティストに興味のある方は気兼ねなくお問い合わせください!
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